前編では、手術までの流れを書きました。
【前編】鼻づまりの手術したら、生きるのが楽になって人生変わった話。準備する物や手術費用なども記載しているので、まだ見られていない方はぜひ前編から読んでみてください。
後編では、術後の経過とその後感じた効果、最後に手術のリスクについてお伝えします。
術後の経過
1日目(術後当日)
全身麻酔だったので、目が覚めたら病室でした。
手術は1時間くらいで、目が覚めた後はベッドで2時間ほど待機。問題なければ主治医の診察を受けて帰宅できます。
麻酔が消えると共に痛みが増してくるので、1日中寝込んでいました。
2日目
鼻の中は常に出血状態。痛みもひどいので6時間毎の痛み止め薬が欠かせません。
この日は術後の経過観察のため、ゾンビのような状態で病院へ向かいます。
病院では鼻の中にチューブを突っ込み、中の掃除をします。これがまた気持ち悪い。この時点で心が折れたので、仕事は1週間休みをもらいました。
3日目
ようやく出血は止まりますが、鼻の痛みからか頭痛と歯痛がします。
ですが痛みよりもキツいのが呼吸。口呼吸しかできないのが本当に辛いです。
食べ物はゼリーかうどんしか食べられず、おまけに食べても味がしません。息苦しくて常にイライラします。肉体的にも精神的にもかなり疲弊するのでまさに地獄です。
7日目(術後1週間)
術後1週間が経ったので、待ちに待ったガーゼ抜き。これで呼吸が楽になります。
病院で鼻の中のガーゼを抜いてもらうのですが、副鼻腔(頬あたりの空洞)にもガーゼを詰めていたので、長さで言うと片穴3メートル分くらいのガーゼが出てきます。自分の身体ですが正直ひきました。
ガーゼを抜くときも目玉が飛び出るような感覚と、「メリメリメリィィ!!」と明らかにおかしな音がします。はっきり言って2度と経験したくないです。
8日目
まだかさぶたで鼻が詰まっていますが、ガーゼが入っていたときより断然楽。
まともに寝れたのは久しぶりなので、普段どれだけ鼻が重要かを再認識しました。
また、この日から仕事を開始しましたが、鼻が腫れているのでマスクは必須です。口呼吸しかできないので、仕事で会話が必要な方はキツイかもしれません。
14日目(術後2週間)
鼻中隔を削った箇所の抜糸をしました。
この頃になると少しずつ鼻呼吸ができるようになり、味覚と嗅覚も元に戻り始めます。
ときどき鼻をかむと巨大なかさぶたが出てきてスッキリしますが、術後の状態を悪化させることがあるのでかみすぎ注意です。
21日目(術後3週間)
かさぶたの量も減り、鼻が70%くらい使えるようになります。
痛みや腫れもほとんどありません。
ただ、鼻中隔に水が溜まっていて横を向くとサラサラの液体が喉の奥に流れ込んできます。生まれて初めての感覚なので気持ちが悪いです。
術後1ヶ月
苦しみを乗り越えた先には幸せな日々が待っています。
鼻の機能はほぼ回復し、1ヶ月経過したので通院も終了。後述しますが、手術の効果を実感し始めます。
鼻づまりが解消され、様々な効果を実感
鼻呼吸がめちゃくちゃ楽になる
鼻本来の機能を取り戻したことにより、鼻呼吸が劇的に改善されます。手術前に比べて確実に呼吸しやすくなりました。
鼻から吸える酸素の量が増え、吸った酸素が効率的に体を巡っていく感覚を体感できます。
睡眠の質が上がり、熟睡できる
明らかに効果を実感した点は以下です。
- いびきが無くなった
- 夜中に目が覚めなくなった
- 寝汗をかかなくなった
いびきが無くなり夜中に目が覚めなくなったので、睡眠の質が上がりました。
また、関係あるかは不明ですが、手術してから寝汗をかかなくなりました。専門家ではないため具体的なことは言えませんが、鼻呼吸が改善されたことで自律神経が整ったのではと予測しています。
花粉症と動物アレルギーが治った
毎年花粉シーズンになると目の痒みとくしゃみが止まらず、仕事が手につかない状況でした。
動物を触っても同じ現象が起きるので、動物が好きなのに触れ合えないというジレンマもありましたが、これも解決。
医者から「アレルギー性鼻炎の手術をすれば90%改善される」と説明を受けましたが、本当にその通りでした。感謝感激。
スタミナが上がり、トレーニングの質も上がった
運動中に鼻がつまってキツいのは、鼻炎持ちアスリートの悩みです。
酸素の供給量が増えたことで、息が上がってから呼吸が整うまでのスピードが速くなりました。
以前、卓球の水谷隼選手が鼻を手術したのは記憶に新しいですが、プロのアスリートや歌手もパフォーマンスを上げるために鼻づまりの手術をするようです。
Keit
口臭とうるさい鼻息が改善された
鼻の通りがよくなったことで、口臭が改善され鼻息も静かになりました。
これで対人関係も良好になるはず..。恥ずかしいのでこのくらいで。
リスクがあることを必ず考慮する
ここまで手術のメリットをお伝えしましたが、いいことばかりではありません。
リスクについても知っておく必要があります。
手術しようか悩んでいる人は、必ずリスクを考慮した上で手術するかを決めましょう。
鼻中隔の削りすぎによるリスク
鼻中隔矯正手術は曲がった鼻中隔を削って空気の通り道を広げる手術ですが、削りすぎた場合以下のような問題が発生する可能性があります。
- 鼻中隔の形が崩れ、鼻の外観が変形してしまう
- 鼻中隔に穴が開き、呼吸した時に笛のような音がする
- 鼻血が出やすくなる
- 嗅覚の低下や前歯の痺れ
昔までの鼻づまり手術は、上顎を切開して鼻にアクセスする大手術だったそうです。
現在は医療の発達により比較的安全な手術とされており、上記で挙げたような症状が発生するのは稀だそうですが、それでもリスクの1つとして考慮しておく必要があります。
ドライノーズ
ドライノーズは別名「乾燥性鼻炎」と言われ、鼻の中の粘膜が乾燥することで痛みや異物感を伴う症状です。
冬場の乾燥しやすい時期やエアコンのつけすぎなどで起きる症状ですが、手術して鼻の通りがよくなりすぎることで、症状が起きやすくなることがあります。
エンプティノーズ症候群
調べたリスクの中で一番怖いと思ったのがこれ。
鼻の中には鼻甲介(軟骨のひだ)と呼ばれる部位があり、吸った空気を加温加湿したり、呼吸しているという信号を脳に送る機能があります。
この部位が機能しなくなると、入ってくる空気を加温できないため異常な寒さを感じたり、脳に信号を送れないため鼻が通っているのに息苦しいといった症状が起きることがあるそう。
この苦しみは想像を絶するようで、調べによるとうつ病になり自ら命を絶った人もいるようでした。
Keit
まとめ
最後に手術のメリットとデメリットをまとめます。
鼻づまりの手術をするメリット
- 睡眠の質が上がる
- 鼻づまりが解消される
- アレルギー性鼻炎が治る
- 口臭と鼻息が改善される
- ストレスから解放される
- スタミナが上がり身体のパフォーマンスも上がる
鼻づまりの手術をするデメリット
- 術後1週間は地獄
- 手続きや準備が面倒
- 手術のリスクがある
手術をしてQOL(生活の質)が向上し、人生が変わった
ここまで手術をして良かった点とリスクについてお伝えしました。
僕は運よく手術に成功しQOLが向上したので、タイトルの通り人生が変わりました。20年以上鼻づまりに悩まされてきたので、手術をして本当に良かったと思います。
ただ、お伝えした通り手術にリスクはつきものです。今後手術を検討されている方は、しっかりと自分の身体と相談し、本当に手術が必要かどうかを見極めることも重要です。
鼻づまりは本当に厄介な症状ですが、手術で良い方向に改善することができます。この記事が同じ悩みを持つ人の情報の足しになれば幸いです。